コラム

「本州一早い紅葉」

 栗駒山と並び、本州で一番早く紅葉が見られる岩手県の三ツ石山に行ってきました。
紅葉を見にではなく、紅葉を見る人を見に。これも仕事です。八幡平国立公園内の登山道、 岩手県雫石町網張と八幡平市松川を結ぶ、通称「奥産道」。 毎年、紅葉の時期になると多くの登山者が訪れます。
 短期間に多くの利用者が訪れることで、登山口には車があふれかえり、 登山道はぬかるみが増し、避難小屋のトイレには行列ができることも。 このような状況になると、利用の快適性・安全性が損なわれるだけでなく、 交通安全や自然環境への影響も懸念されます。 今回の仕事は、登山道の今後の整備や管理の方針を検討するため、 現在の登山道の利用状況を把握する調査です。
 この調査は、できるだけ利用者数の多い日を見極めて実施する必要がありますが、 最近は、酷暑が続き紅葉の時期が遅れる傾向にあり、過去の経験則が役に立たなくなってきています。 細かな紅葉の進み具合を予測するには、天気予報のほか、登山地図アプリやSNSが有用で、 登山者の方々のリアルタイム情報に助けられることも多々あります。
 調査地点は登山道の入り口や三ツ石避難小屋に設定しているため、 調査中に山頂を訪れることはできません。 今度は真っ赤に染まる三ツ石山山頂を目にしたいと思う秋のひと時でした。

(東北事務所)


調査地点からの眺望(松川大橋通行止めゲートから八幡平方面の眺め)

(松川路上混雑状況)


(松川登山道入り口トイレ周辺状況)

(三ツ石避難小屋風景)


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